大きな手、しわくちゃな手(閲覧注意)

閲覧注意
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非常に暗いので、本気で閲覧注意です。





*oneクッション*





*twoクッション*




*threeクッション*





昨日、祖父が他界しました。まだ60代でした。


朝方救急車で運ばれ、その15時間後に息を引き取りました。


急性心筋梗塞だったそうです。



私は昨日も学校があり、下校してから祖父が運ばれたことを知りました。


面会時間が1日に2回、それぞれ30分ずつあるのですが、私は2回目しか訪ねることが出来ませんでした。1度目の面会では目を覚ましていたらしい祖父は、私が行った際には薬で眠っていました。


夜の8時頃に私と母、弟は自分達の自宅に戻りましたが、帰宅後すぐに祖母から電話が来ました。「病院から急いで来てくれ」と連絡があった、ということでした。



病院に着いた時にはすでに手遅れでした。昨夜9時頃、祖父は届かぬ所へ行ってしまいました。


祖父は病院に運ばれてから2回心肺停止しており、電気ショックでなんとか命を繋いでいたようです。ですが結局、それらに心臓が耐え切れず、死に至ってしまいました。



カテーテル治療を施せば、心筋梗塞を患った人の90%は助かるのだそうです。しかし祖父は治療が遅かった為に……救急車を呼ぶのが遅かった為に、手遅れとなってしまいました。


祖父は朝から痛みを我慢して、あろうことか仕事に行こうとしていたのだそうです。ですが最後には耐え切れず救急車を呼びました。


もし祖父が我慢していなかったら、助かっていたのかもしれません。


祖父は、人に迷惑を掛けない人でした。最後までそんな風だから……なんて。周りにもっと頼れば良かったのに、とか、もう遅いですよね。



母は祖父母とあまり仲が良くありません。だから私が最後に話せる祖父に会った日も、母達は喧嘩をしていました。


母は祖父母に、「アンタ達の面倒なんか絶対に見ないから」と言いました。でもまさか、本当に面倒も見させてくれないだなんて、私も母も思いませんでした。



つい先日、祝日の日、祖父は私に電話をくれました。一緒に昼ご飯を食べに行こう、という誘いでした。しかし大量の課題と闘っていた私は、「また今度」と断ってしまいました。なんであんなこと、してしまったんでしょう。どうしてあの日、祖父に会っておかなかったんでしょう。最後だって、そう分かっていたら。



たった15時間でした。心の準備をする間すら与えてくれませんでした。



祖父は、両親が離婚して父親が居なくなった私と弟を、まるで自分が男親の代わりをするかのように可愛がってくれていました。


まだ全然お礼なんて出来ていません。大人になった姿も見て貰ってないし、今年の誕生日だって祝って貰えていません。今度会った時にお祝いしようって、そう言ってくれてたのに。



生まれて初めて、身近な人の死に直面しました。


人の死はこんなにも呆気ないものなんですね。私は未だにまだ、祖父の死をちゃんと受け止めることが出来ません。



最後に握った祖父の手は、すっかり熱を失っていました。


祖父の大きな手を、しわくちゃな手を、私はもう握ることが出来ないんですね。


あの笑顔も、もう見ることが出来ないんですね。



神様は全ての人に等しく死を与えるクセに、どうして時間は等しく与えてくれないんでしょう。


私の時間なんて幾らでも削ってくれて良いから、祖父にはもっと生きていて欲しかったです。



祖父が痛みを感じることなく、眠るように最期を迎えてくれたことだけが唯一の救いです。




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凜逢


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紅 茶 依 存 症 様≫

そうなんですよね。だからこそ、失う前に伝えたいことも伝えなければいけないし、してあげたいこともしてあげなければいけない。
だけど人が死ぬのがいつかなんて分からないから、人は後悔するんだと思います。

紅 茶 依 存 症 様も、大切なご友人を亡くされたんですね。
大切な人を亡くした今だからこそ、その時の貴方様の痛みが分かるような気がします。

亡くなった人を追って自分も命を落とすという行為が、最も愚かだ、なんて私は思います。だってそんなの、追い掛けられた人は絶対に望まないから。
今度こそ、自分が最期を迎える時には後悔しなくて良いように。一生懸命生きていきたいと思っています。

暖かいコメントを、ありがとうございました。


凜逢
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