コンビニの袋とお返事と

小説 ホワイトデー
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最高ランク : 115 , 更新: 2016/03/25 8:04:43

俺は今、焦っている。
理由は単純。ホワイトデーを忘れていた。
今までろくに貰わなかったから、
お返しなんてものを忘れていた。

先月の14日、隣の席の奴に俺はチョコを貰った。短く、素っ気ない告白も一緒に。
返事を言う間もなく、そいつは俺にチョコを押し付けて逃げるように去って行った。
最初の2、3日はお互い気まずかったけど、今は何事もなく話している。
一度だけ、夢だったんじゃないかと疑ったけれど、あいつはそっと、それでいてわざとらしく俺から目を逸らした事から、夢ではないと思わされた。

本題に入ろう。
今日は3月の14日。ホワイトデー当日。
お返しを今日の朝思い出して、登校途中にあるコンビニに居る。
嗚呼、一体全体何を渡すっていうんだ。
「ホワイトデー お返し」と調べて、サイトを指でスクロールしながら流し見る。お返し一つ一つに意味があるらしい。…ふぅん。

コンビニを出た瞬間、気恥ずかしさで頬が内側から熱くなる。
あいつは、これを渡したらどんな反応をするんだろうかと思いながら中身を見つめる。嬉しがるのか、驚くのか、想像がつかない。
とりあえず、この心臓の高鳴りをなんとかしたい。



「おい」と声を掛けらる。
振り向けば、「ん、」と素っ気なく私の目の前に袋を差し出す。
驚きながらも受け取り、中身を覗く。
棒付きのキャンディーが数個、入っていた。
そっと目の前の奴の顔を見れば、どこか顔が赤い。
まさか、こいつは意味を知っていてこれを渡したのだろうか。
だとしたら。だとしたら、なんて事だろう
「ありがとう」
恥かしさで、頬が熱い。嬉しさで、口端が緩む。
今の私は、とてもだらしない顔をしているんだろう。
まあ、だからといって、どうと言う事はないのだけれど。





ホワイトデーはもう終わったとか言うんじゃない
書き方安定しなさ過ぎるよ( ˘ω˘ )

ふうせんかづら


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なにこれ二人とも可愛すぎか

Ree.
2016/03/25 9:32:08 違反報告 リンク