【声劇台本】【声劇グループクレア用】
最高ランク : 37 , 更新: 2021/12/08 1:58:03
リレイズ(男)…勇者的存在。
セレージャ(女)…女魔王
フリージア(女)…リレイズと両想い(付き合ってない)
(ナ)…リレイズ
【ストーリー】
リレイズは仲間と共に魔王を倒す勇者。
フリージアも連れてきて、皆の世話をしている。
リレイズたちが魔王城に近づいてきた時、遠くから見ていたセレージャがリレイズを気に入り夫にしようと画策。部下たちにフリージアを誘拐して魔王城に連れてこさせた。フリージアが居ないことに気づいたリレイズは、置いてあった紙に書かれた魔王からの言葉に憤怒し、魔王城に攻め入る。
そしてとうとう、リレイズとセレージャは対峙する。
※効果音とかあると読み手も聞き手も場面構想がしやすいかもです
【声劇スタート】
(ナ)これは、1人の男が2人の女によって狂わされた話である。
〜魔王城近辺〜
リレイズ「いよいよ今夜が攻め時だ。フリージア、ありがとう。君のおかげでここまで来れた。あとは魔王を倒すだけだ」
フリージア「ううん、私の力じゃない。貴方の力でここまで来たのよ。魔王を倒したあとは、私との約束を守ってもらうんだから」
リレイズ「あぁ、分かっているよ。必ず、君を僕のものにするから」
フリージア「うん!」
〜二人を見ていたセレージャ〜
セレージャ「…あやつが勇者か。ふむ、男らしく情熱的で、仲間を率いる力がある。顔も爽やかでカッコイイではないか。ちょうど相手が欲しかったところじゃ。あの女は誰だ。誰か、答えよ……勇者の想い人だと?…ふふふ(悪巧みの笑い)、そなたたち、あの女をわらわの屋敷に連れてくるのじゃ。無傷で連れて来い。もし傷を付ければ命はないと思え。……ふふ、楽しみじゃ、勇・者・ど・の♪」
(そなたたち、は部下へ向けての言葉)
フリージア「…っ!な、なに?!や、やめて!!…リレイズ!助け…」(気絶する薬を嗅がせ、被せ物を被せられる)
(ナ)「魔王の部下にさらわれた女。勇者はその事に気づき、傍に置いてあった紙切れを見た。そこには魔王からの言伝(ことづて)が書いてあり、そこには【女を返して欲しければ、わらわの城に来い】と書いてあった。すぐさま勇者は仲間に伝え、魔王城に攻め入ることにした」
〜魔王城に攻め入る勇者たち〜
リレイズ「魔王、どこにいる!姿を表せ!」
セレージャ「……ん?もう来たのか。ふふ、早いのぅ。そなたにとってあの女はそれほどの存在ということじゃな」
リレイズ「仲間を返せ!フリージアを!」
セレージャ「ふふ。そう焦るでない。安心せよ、女は無事だ」
リレイズ「…早く返せ、今すぐ!」
セレージャ「…返してやりたいのは山々なのだが…、そうするとそなたはあの女と共に帰ってしまうだろう。それは避けねばならぬ。……仕方あるまい、誰か!」
(カプセルに入っているフリージアを見せる)
フリージア「っ!リレイズ?!ねぇ、リレイズ!良かった…!」
リレイズ「?!フリージア!…なんだこれは、なぜカプセルの中に入っている!」
セレージャ「そなたを見た時、わらわは一瞬で気に入ったのだ。勇者、そなたに一目惚れをした」
リレイズ「…?!な、なんだと!」
セレージャ「相手が欲しかったのじゃ。そなたはわらわのタイプだ。わらわの夫になってはくれまいか…」
リレイズ「何を言っている、僕は想い人が居るのだ!フリージアと必ず交際して幸せになるのだ!」
フリージア「っ…リレイズ…(小声で)好きよ」
(残念そうに悲しむセレージャ)
セレージャ「…そうか。そうか、そうか。残念だ、承諾してくれたら危害は加えないことにしていたのだがな…。そなたたち、やるのじゃ」
リレイズ「な、何をするつもりだ…!?」
セレージャ「見ているがいい、そなたの大切な者が傷つく所を…自分のせいで、女が傷つく所を」
(気を失う薬を注入されるフリで、本当はフリージアを魔王に忠実にさせる薬)
フリージア「…っ!苦し、い、リレイズ…、た、たすけて…た、す…け………(気を失う)」
リレイズ「フリージア!フリージア!!……貴様、何をした!!」
セレージャ「ふふふ。そなたが承諾していれば、こんなことにはならなかった。…さぁ、どうする、わらわを滅ぼすか?」
リレイズ「………殺してやる!」
セレージャ「……よいのか?このままだと、また女が傷つく羽目になるぞ?」
リレイズ「……………フリージア、君を守るためなら、何でもする。こんなことしか出来ない僕を、どうか、許してくれ。罰は必ず受けよう。……魔王よ、承諾する」
セレージャ「…ふふ、よく言ったな、勇者。さぁ、そなたたち、勇者をおもてなしするのじゃ」
〜それから数日後〜
セレージャ「我が夫よ、良い知らせがある」
リレイズ「……何だ」
セレージャ「フリージアを、わらわのメイドにさせることが出来たのじゃ。過去を消し、わらわの忠実なメイドとして働かせることに成功したのじゃ!」
リレイズ「…!フリージアが…?!……過去を、消し…?それって、つまり…!」
セレージャ「ふふ。フリージア、入れ」
フリージア「失礼します、魔王様」
リレイズ「フリージア!僕だ、僕を覚えていないか!?こっちを見てくれ!」
フリージア「魔王様、お呼びでしょうか」
リレイズ「っ!フリージア!…そ、そんな……」
セレージャ「フリージア、この方がわらわの夫となるリレイズじゃ。挨拶せよ」
フリージア「かしこまりました。(リレイズの方を向き) ご挨拶いたします。本日から魔王様付きのメイドとなりました、フリージアと申します。以後お見知り置きを」
セレージャ「よくやった、フリージア。…頼んだ件はどうなった?」
フリージア「はい。魔王様を消そうとしていた無礼者は全員始末させていただきました」
セレージャ「おぉ、そうか!良くやった!」
セレージャ「……これで、そなたとわらわを邪魔する者は居なくなった。さぁ、存分に愛し合おうぞ」
リレイズ「……貴様、僕の仲間たちを…!」
セレージャ「そう怒るでない、ほら、この茶を飲め。美味しいぞ」
(茶を飲む)
リレイズ「…ん、…な、なんだ、眠く…なって…きた…(眠る)」
セレージャ「わらわはリレイズ、そなたを愛している。そなたにはわらわの愛と屈辱を味わってもらう。敵の夫となる屈辱と、好きな女が敵に洗脳される屈辱をな。…フリージア、この者と愛し合ったことはあるか?」
フリージア「いえ、ございません。私がお慕いするのは魔王様だけでございます。魔王様の他に、好きになったことなどありません。これからは魔王様だけをお慕いし、お守りします。魔王様に出会えたこと、心から感謝しております」
セレージャ「うむ。それでよいのじゃ。そなたには、好きな男が他の女に奪われた屈辱と、敵の女に仕える屈辱を味わってもらう。……一生、屈辱を味わって生きるのじゃ。…下がれ」
フリージア「はい。失礼します」
セレージャ「勇者どの、我が夫よ、これからも幸せに暮らそうぞ、ふふふ」
(ナ)「これは、1人の男が2人の女、いや、2体のモンスターによって狂わされた話である」
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