『マリアの心像』こぼれ話

文スト 夢小説
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最高ランク : 56 , 更新: 2018/03/18 9:06:58

作者の気まぐれで書いている『マリアの心像』の裏設定など。

  • 主人公のモデル

  • マリアの心像を書くきっかけになった小説、堀辰雄「楡の家」。楡の家では、芥川龍之介(ご本人)をモデルにした人物が登場します。その人物と恋に落ちるのが三村夫人。彼女が、今回の主人公のモデルです。楡の家の二人は、結ばれることはありませんでした。

    三村夫人は夫を亡くした未亡人であり、娘の菜穂子との関係悪化もあり、自らの想いを実らせることなくこの世を去ります。

    主人公が恋人の太宰に「置いて行かれた」人間なのは、三村夫人が夫に「置いて逝かれた」人間だからです。また、やつがれ(ご本人様との区別のため文スト芥川は以下「やつがれ」)に対して、母性を感じさせるような態度や弟扱いをしたのは、三村夫人が最期まで「母親」だったから。それが途方もない虚無を描くのが文学作品「楡の家」ですが、こちらは夢小説。主人公には、最終的には自分の愛を歩んでもらいました。


  • 太宰と主人公と織田作の影

  • 2の終盤を呼んでもらえばわかりますが、織田作の死をきっかけに太宰と主人公はすれ違います。太宰さんに一つの目標を抱かせた織田作には、ただ横にいただけの主人公に勝ち目はないです。死人とは、同じ土俵にすら上がれませんから。

    太宰さんとしては、きっと織田作には安らかに眠ってもらいたかったと思います。しかし、主人公は、死者の死と解き明かし、記録に残すことで恋人の悲しみに寄り添おうとした。そのすれ違い、主人公の相手を想うが故の別れ、相手の内面までに考えの及ばなかった二人の未熟さ歪さが少しでも表現できて、読んでいる人に伝わっていたら嬉しいです。

    雪の


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